円だけで大丈夫ですか?
2022年12月11日
自分ポートフォリオのバランス
元NewsPicks編集長の佐々木紀彦さんが立ち上げた「PIVOT」で、奥野一成さんとの対談が公開されていた。 この中で特に面白く感じた「切り口」を備忘録として残しておく。
2022年は、急なドル高と円安により多くの日本人が何かしらの影響を受けた年だった。 コストプッシュ型の物価高、ドルベースでの資産価値の減少などにより、「円だけに頼っていて本当に大丈夫なのか」と多くの日本人が思っただろう。
上の動画で紹介されていたのが以下の表だ。動画では人的資本を「自分で働く(自分資産)」、金融資産は「自分以外に働いてもらう(金融資産)」と表現されていたので、多少アレンジしている。
人的資本 | 金融資産 | |
円 | ① | ② |
円以外 | ③ | ④ |
仕事の対価として報酬を得て生活をするのは①に該当する。老後に年金をもらって生活するのは②だ。 若い内は金融資産が乏しいので自分ポートフォリオの中心は人的資本なのが普通で、歳を重ねるごとに金融資産の割合が多くなっていく。
割合は人によって異なるだろうが、いずれにしろその特徴は「円のみに偏っている」ことににある。 したがって、土台となる円が弱くなれば、必然的に自分ポートフォリオも弱体化する。
為替変動に対する耐性を高めるためには、円以外の収入や資産が必要だ。 ③と④がこれにあたるが、③は中々にハードルが高い。 アメリカのインデックスなどに投資する④が流行っているのは、消去法でこれしかないという面もあるのだろう。
さて、このブログは短期トレードが専門である。 日経225を対象とした円建てのトレードなので、この表で言えば①と②の中間になるだろうか。 円建てだからこうなるのであって、外貨建てにすれば③と④に姿を変える。
トレード技術は汎用的なものなので、対象も日経225でなければダメということもない。 そう考えると、トレードの技術というのは割と万能なのかもしれない。