支持抵抗線として機能しない、でも動きが続くわけでもない。
2022年1月29日
越えたり、割ったり
インジケーターが描写する支持抵抗線(SR)や移動平均線など(MATL)が機能しない状況への対処法です。
SRもMATLも基本的には対処は同じです。価格がそれらより下にある時は「抵抗線」、上にあるときは「支持線」と、一緒くたに考えます。
売り方が待ち構える、それ以上に価格が上がりにくいポイント。買い方が待ち構える、それ以下に価格が下がりにくいポイントです。
機能しない
「機能しない」とは単にブレイクされてしまうことを言っているのではありません。
抵抗であれば、それを越えた後には売り方の損切も巻き込んで上昇が継続してもおかしくありません。しかし、直ぐに息切れしてしまう。
ブレイクされた抵抗線は役割を変えて(ロール・リバーサル)、今度は支持線としての役割を果たすことになります。しかし、これも割ってしまう。
このような状況を機能しないと表現しています。
抵抗線としても支持線としても機能しない価格帯は第三の役割を担うことがあります。 それはレンジの中心線としての役割です。
レンジからの脱却
RかSを跨ぐ動き、もしくは同価格帯に出現したSRを跨ぐ動きはレンジ相場と見ることができます。 移動平均線も何度も跨いでいれば、傾きがなくなり、こちらもレンジとなります。
レンジ相場のトレードには、レンジ内での上下を狙うものと、レンジからの脱却を狙うものの2通りがありますが、ここではレンジからの脱却を狙う場合のみを考えます。
これまで跨いできた価格帯(SR、移動平均線などを含む)を、
という動きが発生したとします。これは「中心線から支持抵抗線へと変化した」とも考えられ、ロール・リバーサルの1種として見ることができます。
これをもってエントリーとはいきませんが、少なくともその時間軸が向いている方向としては捉えることができます。 下位の時間軸の状況を確認して、動き出しを肯定しているならばエントリーを検討します。
SRの場合
機能していないSRの場合、価格がSRの上にあれば上有利、下にあれば下有利とは安易に判断できません。 常にSRに引き寄せられ、そのまま逆サイドを試しに行く危険性が付きまとうからです。
やはり、「中心線から支持抵抗線への変化」を確認する必要があります。 サイクル分析により導き出されるSRでは、「中心線から支持抵抗線への変化」のタイミングを事前に察知することができます。
Rを跨ぐ動きが続いていても、いつかは「下降の限界」に達します。 次に出現するSが同価格帯に出現するならば、ここまでに「抵抗線 ➡ 中心線 ➡ 支持線」という変化があったと考えられます。
「下降の限界」は動き出す前に判断可能なものです。 他の時間軸の状況を確認し、実際に動き出すのを待ち構えることができます。
この上昇再開に失敗すると、「Rを中心としたレンジ」から「RSを中心としたレンジ」に局面が変わります。 今度は「中心線から抵抗線への変化」が起きないかを見ていくことになります。
実例
2022年1月27日(065)
- 065Rを跨ぐ動き
- ナイト引けにかけて065Rを割る動き
- デイ寄りから上を試し、065Rを越えられない