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トリガーを数値で把握する

「ラインを越えたら」ではなく、「現在価格 >トリガー価格」で判断する。


2022年2月10日

インジケーターの役割

極力チャートは見ない方が良い。なぜなら、目まぐるしく変化する価格を目で追っていると、どうしても冷静ではいられなくなるからです。 ついつい動く物に反応してしまう猫が冷静さを欠くように、人間も本能的なところで似た部分があるのでしょう。

だから、リアルタイムに進行するチャートを監視するなら、「自分は冷静な判断をできない」という前提に立つべきなのです。 そして、出来ないことをやろうとするのではなく、やらなくて済むようにするのが正しい方向性となります。

そこで登場するのが、

  • インジケーター
  • セオリー
  • 定跡
  • です。

    相場が上昇しているのか下降しているかは、複雑な分析をしなくても移動平均線の傾きを見れば一目で分かります。 インジケーターは判断を肩代わり、もしくは補助してくれるものです。

    上昇トレンドであれば買いを考えるというのがセオリーです。 そして、支持線となる価格で反発したのを確認してロングするというのが定跡になります。

    買うべきか売るべきかを迷っているようでは、相場に翻弄されて飛びつき売買に陥ります。 ですから、この3つに行動(その結果も含め)を委ねてしまい、難しいことを場中に考えないようにするのが、私なりの相場との付き合い方です。

    トリガーの役割

    普通、定跡と行動との間にはもう1ステップが必要になります。それは行動を起こすタイミングとなるトリガーです。

    例えば、「移動平均線を越える」をトリガーとした場合、チャートに表示される移動平均線をローソク足の高値が越えたら、トリガーが引かれたと判断します。これはトリガーを視覚として捉える方法です。

    これ以外にも数値として捉える方法があります。「現在の価格 > 移動平均線(数値)」が成り立った時をトリガーとする方法です。 マルチタイムフレームを採用するトレーダーにとっては、こちらの方が便利だったりします。

    5分足を見ながら、4時間足のチャートに描写されるラインをトリガーとする場合、結局は数値として把握しておかないと対応が難しいからです。 ペイントツールを使ってラインを引いておく手もありますが、間違いなくチャートはごちゃごちゃするでしょう。

    チャートを読み解くのに脳のリソースを割いているようでは本末転倒です。 場中は難しいこと複雑なことを極力避けるのを理想とします。

    トリガー価格を数値で把握する

    私の場合、実際にアクションを起こす状況を書き出してみると、以下の8パターンとなりました。 つまり、トリガーにもパターンがあって、それらは8種に分類できそうということです。

  • 下降の限界から足の高値を切り上げた(S出現)
  • 上昇の限界から足の安値を切り下げた(R出現)
  • MAを陽転した(抵抗線として機能しなかった = 流れの転換)
  • MAを陰転した(支持線として機能しなかった = 流れの転換)
  • MAを陽転できなかった(抵抗線として機能した = 流れの継続)
  • MAを陰転できなかった(支持線として機能した = 流れの継続)
  • Rを越えて割った(買われ過ぎへのカウンター)
  • Sを割って越えた(売られ過ぎへのカウンター)
  • これらは1つ前の足の高値と安値、そしてMAとSRの4つに集約されますから、場中はこれらの価格を頻繁に確認することになります。 具体的には、「チャート上のマウスポインタを対象の足に合わせて数値を確認」の繰り返しです。

    たかが4つですが、複数の時間軸を行ったり来たりするので、これが結構な手間になります。 そこで、これらの情報を数値として常時表示するようにインジケーターに手を加えてみました。

    使ったのはtable.newtable.cellだけ。 簡単に作れますので、視覚よりも数値でトリガーを捉えたい人は使用しているインジケーターを改造してみてはいかがでしょうか。

    以下が参考になると思います。

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