1. 相場
  2. 基礎

トレードでの効率的な意思決定

多数決インジケーターの話。


【最終更新日】2020年12月12日

曖昧な基準

勉強して知識を増やせば、出来上がったチャートを見ての後講釈はいくらでもできる。 一貫した基準ではなく、その場に合った都合の良い基準を採用できるからだ。 逆に言えば、一貫した基準では説明できない動きが相場では当たり前のように起こる

  • 臨機応変な基準
  • 一貫した基準

この内、私は 間違ってもいいから 一貫した基準を採用することにした。 だが、ひとつのインジケーターを基準とすると、誤ったシグナルを発し過ぎるのだ。

ひとりの意見より、みんなの意見

機械学習の分野ではモデルのアルゴリズムを選択し、モデルの正解率を上げるためにパラメーターの調整(学習)を行う。 これはトレードにおけるインジケーターの選択とパラメーターの設定に相当する。

また、機械学習の方法にはアンサンブル学習というものがあって、簡単に言えば多数決を取る方法だ。 いくつものモデルを並行して動かし、それぞれのモデルが出した判断で多数決を行い、その結果を最終的な判断とする。 チャートにいくつものインジケーターを並べている状態がこれに近いだろう。

だが、実際にやっていることは、都合の良いインジケーターの判断だけの採用、 つまり臨機応変と言えば聞こえは良いが、曖昧な基準での判断となりがちだ。 リアルタイムで判断を行う時には反対意見があってもそれは無視し、 後から「このインジケーターは別の状況を示唆しており、エントリーすべきではなかった」などと反省するのだ。

多数決インジケーター

複数のインジケーターの判定を綜合的に且つ数値として表すことが出来れば、この問題は解決する。 そして、この多数決インジケーターを一貫した基準として採用するのだ。

それでも多数決インジケーターは誤ったシグナルを発する。でも、それでいいのだ。完璧なものなど無い。 そもそもテクニカルはニュースや材料に対して無力。それでもテクニカルで判断することを受け入れているのだから今さらだろう。 時に遭遇する、いやむしろ体感的には頻繁に遭遇する誤ったシグナルも受け入れる。それはつまり、損失も受け入れるということでもある。

では、多数決インジケーターの判断をもとに機械的にエントリーするかと言えばそうでもない。 私の場合、自分の思惑をフィルターとしている。思惑とシグナルの合致があってはじめてエントリーとなる。

楽を追求すべし

重要なのは、判断の根拠を「自らの思惑」と「一貫した基準」とに別けたこと。そして、その判断により生じる損失も受け入れた状態である。

これはとても楽だ。例え損失がでても、「そういうこともあるか」と過剰に引きずることは無い。 判断の根拠を分割したことで、無理難題を自分に押し付けるのではく、出来ることだけをやれば良いという心持ちになれる。 また、反省は必要だが自分だけを卑下する必要はない。 だって、その原因を作った半分の責任はインジケーターにあるのだから。

そして、一貫した基準は自らのパートナーとなる。孤独な相場の世界で実に頼もしい存在だ。

相場の最新記事

  1. 12月25日から12月29日

  2. 12月18日から12月22日

  3. 12月11日から12月15日

  4. 12月4日から12月8日

  5. 11月27日から12月1日

PAGE TOP