1. ライフスタイル
  2. 書籍

【書評】「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。

文章を書く上での「正しい型」を知るために最適な1冊。ブログを書く人の参考書としても優秀。


2021年2月13日

読みやすい文章を書きたい

どうせブログを書くなら読みやすい文章の方が良いに決まっている。

そこで、久しぶりに文章術に関する本を読んでみようと思い立った。 本棚には「日本語の作文技法(本田勝一著)」と「超文章法(野口悠紀雄著)」の2冊があったが、 どちらも古い本だったので新しい本を買うことにした。

「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。

文章を読んでみれば、それが良い文章なのか悪い文章なのかは分かる。 だが、そう感じたのは「なぜ」なのかと言われると、途端に言葉に窮してしまう。

「なぜ」が分かっていれば自分が文章を書くときに注意のしようもあるが、それがモヤモヤしたままだと、文才の無い私のような人間にはどうしようもないのだ。 書きあがった文章を読み返してみては、毎度しっくりこない思いをする。

だから、求める本は 良い文章を書く上でのポイントが体系的にまとまっているもの だった。 別の言い方をすれば、自分が書いた文章の問題点を洗い出すためのチェックリストとしても使いやすい本 だ。

本屋で何冊か手に取って、 最終的に選んだのは「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。という、内容をそのままタイトルにしたコチラの本。

   

この本を簡単に紹介するなら、

  • 文章の書き方をテーマにした本100冊を分析
  • 多くの本で共通して語られている内容ほど重要と判断
  • それらをランキング形式にまとめた本
  • となる。ちなみに、この100冊には冒頭で触れた本棚の2冊も含まれていた。

    デザインや構成も素晴らしく、重要なポイントが一目で分かるため、文章を書くときに手元に置いておきたい と思わせる本だとも言えるだろう。

    本の中身

    既存の書籍の内容をまとめた本なのだから、何か目新しい事柄が書いてあるわけではない。 だからこそ、構成や見た目にはとことん拘ったはずだ。

    そして、その内容は、つまりどのように情報をまとめているかというと、そこには決まったパターンがある。

    この本で紹介される良い文章を書くためコツは全部で40個。それぞれのコツが、

  • やるべきことを具体的に明示
  • なぜそうすべきかの理由を解説
  • 悪い例と良い例の比較により、その効果を示す
  • という流れで紹介される。これは逆から読んでも面白そうだ。

    悪い例と良い例とを読み比べて、確かに良い例の方が優れているという実感を持った上で、 そう感じた原因がどこにあるのかを理解する流れである。

    複数回読むことを考えれば、結論が後回しになる構成は不適切であり、本書の構成が正しい。 だが、それをどう読むかは読者の自由だ。

    そもそも 文章術の本で、良い例として示されている文章に魅力を感じないのであれば、その本は読む価値の無い本 と言えよう。 このページを読んでいて、本書を購入するか迷っている人のために、1例だけ紹介しておこう。

    余計な言葉はとにかく削って、簡潔に

    本書は文章を書く上での 「テクニック」と「取り組み姿勢」をランキング形式でまとめたもの だ。

    その第1位は「文章はシンプルに」である。この項目では、 文章をシンプルにするために「余計な言葉はとにかく削って、簡潔」にすることがポイントとしてあげられている。

    そこでの例はこんな感じだ。

    悪い例
    新型コロナウイルスというものは、人に感染する7番目のコロナウイルスです。世界中のいたるところすべてで、 とても大きな被害が発生する状況が続いているのです
    良い例
    新型コロナウイルスは、人に感染する7番目のコロナウイルスです。世界中で大きな被害が出ています。

    評価は星4つ ★★★★☆

    文章術とは文章を書くための「技術」なのだから、本を読むだけで直ぐにうまく書けるようになることはないだろう。 技術は繰り返すことでしか身に付かないものだからだ。

    特別なセンスを持ち合わせている人なら別かもしれないが、普通の人が何かを習得するのに効率的なのは「型」を知ることである。 正しい型を知って、それを繰り返すのが技術習得の近道だ。

    まだ一読しただけだか、今後も「正しい型の見本」として本書を活用していきたいと思う。

    コンセプトが100冊のまとめである以上、各書からの引用が多くなるのも当然だ。 引用する度に、それがどの書、誰の言葉なのかを文章の中で言及しており、それがちょっと冗長に感じられた。 脚注で対応してもらえれば、もっと読みやすかったのではないかと思う。

    内容と見た目に文句なし。自分の求めるものにもマッチしていた。ということで、星4をつけておこう。 ブログを書いていて、自分の書く文章に納得がいかない人にもオススメである。

     

    ➡「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。

    ライフスタイルの最新記事

    1. 飛行機で見る動画をPCにダウンロード

    2. 旅の準備と今の心境

    3. 旅に出ます

    4. 2023年 元旦

    5. 幸せのインフラ

    PAGE TOP